カテゴリ… 自己破産

 『自己破産』は、国家が借金問題により生活が破綻した債務者を救済して、その再生を助ける制度です。

 『自己破産』をすると…債務者が所有している「財産」は、裁判所によって全て換価され、借金の返済に充当されます。そして債務者は、残りの借金の支払いを免除(「免責」)されることになります。《換価》とは、値段を見積ること…つまり、競売などで現金に換えることですね。

 「裁判所」は、債務者が「破産手続開始決定」の時点で所有していた「財産」で、「破産財団」を構成します。「破産財団」には、生活や職業上欠かせない「自由財産(差押禁止財産)」などを除く、すべての「財産」が該当します。この財団から、《債権者への配当》という形で、借金の返済を行うわけです。

 《破産》は、〈財産は全て差押えられる〉ようなイメージですが…「財産」といっても、日常生活に必要な家財道具や電化製品まで、差押えを受けることはないのです。土地や持ち家や自動車など、高価値の「財産」は処分されます。

 実際、個人の場合は、〈換金することで高い価値をもつ財産を保有していない〉‥という場合が多いでしょう。そのため…サラ金やクレジットでの『自己破産』では「同時廃止」という比較的簡便な手続きで進められるのが一般的です。

・『自己破産』は、《債務整理》のため『任意整理』『特定調停』『個人再生』などの手続きを検討したものの…〈現在無職である/家族が多く生活費は削減できない/借金返済のためさらに借金をしなければならない〉‥などの事由があり、どうしても以降の借金返済が困難である場合に取る手続きです。言わば、《最終手段》なのです。

 安易に『自己破産』を考えるのはなく、〈他の手続きを充分検討した結果、やむなく選択する〉‥といった感覚でしょう。

カテゴリ… 自己破産