カテゴリ… 自己破産

 「裁判所」から「破産手続開始決定」を受けただけでは、借金返済の義務は無くなりません。「破産手続開始決定」を受け、さらに「免責許可の決定」が確定して…〈以降は借金の返済を続けなくてよい〉‥と認められた結果、晴れて(?)借金が無くなるのです。

 「破産手続開始決定」が下りても、債務者が借金をした理由によっては、「免責許可の決定」を受けられないことがあります。ギャンブルや収入を超える浪費、株式や先物取引による損失などが「借入理由」である場合は、「免責不許可事由」とされます。

 「免責許可の決定」が下りるための条件は、「免責不許可事由」に該当しないことです。したがって、「借入理由」およびその程度によっては、「免責許可の決定」が受けられない場合もあるわけです。

 債務者が「免責許可の決定」を受けた場合、〈借金返済の義務が無くなる〉という利益が生じます。しかし、そのことによって、債権者は不利益を被ることになります。

 「裁判所」は、双方に対して、公平に権利を保護しなければいけません。そこで、債務者の借金についての「借入理由」を調査するのです。

 「免責許可の決定」を受けられるかどうかは、「裁判所」や裁判官の判断によって異なります。「借入理由」が「免責不許可事由」に該当しないことが、「免責許可の決定」を受けるためには必要です。

 しかし、仮に該当したとしても…裁判官(「裁判所」)は、〈必ず免責不許可にしなければならない〉‥ということではありません。裁量免責…《裁判官の裁量》によって、免責が許可される場合もあります。

 《支払不能の状態》と同様に、免責許可の判断は、裁判官に委ねられているのです。

 「破産手続開始決定」を受けたが「免責許可の決定」を受けられない…つまり、〈「破産」したのに借金は残っている〉‥という状態も、あり得るわけです。「支払不能」なのに「免責」を受けられないとは…悲惨ですね‥。

 「免責不許可事由」に該当しなければ、必ず、「免責許可の決定」を受けられます。「免責不許可事由」に該当した場合の判断は、《裁量免責》などもあり、高度な知識が必要になります。『自己破産』については、「弁護士」や「司法書士」などの《専門家》に相談しましょう。

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