カテゴリ… 自己破産

 「破産手続開始決定」が下りて「免責許可の決定」を受けると、『自己破産』の手続きが終了して借金が免除されます。しかし、「連帯保証人」がいる場合…その「連帯保証人」の債務の支払いまで、免除されるわけではありません。

 「免責許可の決定」とは、あくまでも、〈「破産申立人」である債務者の借金の《支払義務》を免除する〉‥ということです。つまり、「連帯保証人」には影響がないのです。

 「連帯保証人」の付いている債務者が『自己破産』した場合…今度は、「連帯保証人」が、債務者の借金を支払わなければいけません。そして債権者は、「連帯保証人」に対して「取立て」を行うようになります。

 「連帯保証人」に返済能力がなければ…「連帯保証人」も『自己破産』の手続きを行うか、『任意整理』『特定調停』『個人再生』など、他の《債務整理》を行わざるを得ない場合も多いようです。

 金融業者から借金をするとき、債務者本人が返済できなくなった場合の担保として、「保証人」を立てます。この「保証人」の債務を、《保証債務》と言います(そのまんまの名称ですね‥)。

 《保証債務》とは…「保証人」が、『自己破産』した債務者とは別に、債権者に対して負っているものなのです。

 「連帯保証人」ではなく単なる「保証人」であって、その「保証人」が複数の場合…債権者からの請求に対する《支払義務》は、その人数で割った金額になります。しかし、「連帯保証人」の場合には、請求された金額を全て支払わなければいけません。

 債権者(金融業者)が借金の「保証人」として求める「保証人」は、通常の場合、「連帯保証人」になります。

 複数いる「連帯保証人」のうちの1人が、債権者に《保証債務》の全額を支払った場合…その「連帯保証人」は、他の「連帯保証人」に対して、人数割した額を請求できます。

 債務者本人が『自己破産』すると、債権者は「連帯保証人」に「取立て」を行います。「連帯保証人」に、迷惑をかけることになるのです。

 〈「連帯保証人」に迷惑をかける〉‥ということは、『自己破産』の《デメリット》であると言えるでしょう。しかし、〈「連帯保証人」に迷惑をかけたくない〉という理由で『自己破産』を躊躇しても、借金の問題は解決しません。

 「連帯保証人」が付いている場合は、『自己破産』の申立てをする前に、必ず「連帯保証人」に事情を説明することが必要です。そして、「連帯保証人」の返済能力なども含めて、「弁護士」や「司法書士」などの《専門家》に相談しましょう。

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