カテゴリ… 任意整理

 『任意整理』では、手続対象が選択可能になっているため、一部の借金だけを《整理》することもできます。

 例えば…自動車ローン/住宅ローン/低金利の銀行ローンなどの手続きはせず、《高金利》の『消費者金融』やクレジット会社のみ『任意整理』をすることが可能です。

 したがって、《保証人が付いている債務》を除いて手続をすることも可能です。

 『債務整理』によって債務者本人の借金が減っても、「保証人」の借金が無くなるわけではありません。したがって、「保証人」も一緒に、『債務整理』をした方がよい場合もあると思われます。

 「保証人」に迷惑をかけないよう、『債務整理』を行う際は、事前に「保証人」と相談することが必要です。

 また、「住宅ローン」の金利は低く設定されていることが多く、返済金の支払期間は長期間になっています。《低金利》で借入期間が長期であることから、
「住宅ローン」の『任意整理』は困難なのが普通です。

 むしろ、「住宅ローン」を『任意整理』の対象にした場合…金融機関が、「抵当権」を行使するかもしれません。

 『任意整理』は『自己破産』とは異なり、「借入理由」を問わず、手続きが可能です。ギャンブルや浪費による借金でも、《整理》ができるのです。

 ただし…〈『任意整理』の手続きをする直近に多額の借金をした・1度も返済していない〉‥など、取引状況が非常に悪い場合では、債権者との交渉が難しくなる場合があります。

 『任意整理』をすると、借金は減ります。しかし、借金そのものが無くなるわけではありません。違法の《高金利》を適正に計算し直した結果、返済が終了している場合を除いて、《整理》した以降も返済していくわけです。

 この点が、『自己破産』とは大きく異なるところでしょう。

 『自己破産』では、「支払不能」と認められれば借金の返済が免除されます。しかし、免除されるまでの間に、職業や資格の制限があります。そして…持ち家は処分され、「官報」の《破産者名簿》に記載されます。

 『任意整理』では、あくまでも借金は返済します。そして…職業が制限される期間は無く、持ち家は保持できて、「官報」に掲載されることはありません。

 なお住宅ローンについては民事再生法(個人再生)には住宅資金特別条項という特別な扱いがあります。

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